スイス犬聞録ルツェルン編
旧市街散策とリギ山ハイキングと四森州湖ハイキングの旅
2007年5月18−20日

四森州湖ハイキングの巻

今回は、四森州湖 (Vierwaldstätter See) の南端に
湾の様に細くのびるウルナー湖まで足をのばしました。
ルツェルンから電車でアルト・ゴルダウ経由でフリューレンへ
行き、そこからシシコンまで歩く2時間のコースです。
ルツェルンからはフリューレン行きのフェリーも出ていますが、
本数が少ないので、ここは電車の方が便利です。
(下記注参照:犬と一緒に登山電車やフェリーに乗る
ウルナー湖はウィリアム・テルの物語の舞台になった場所です。
そのため、ウルナー湖畔のハイキングコースは「スイスの道」
(Weg der Schweiz)と呼ばれています。「ヴァンダーヴェグ」
(Wanderweg)と書かれた黄色い標識に沿って歩きます。
フリューレンとシシコンの間は、湖の眺めを堪能するには
最高のハイキングコースです。他のコースに比べると、
起伏は少ない方なので子連れ、犬連れにも安心です。
湖はウィンドサーフィンを楽しむ人で賑わっていました。
左手には湖、右手には断崖絶壁が延々と続きます。
途中、坂が急になる所がありますが、階段が整備されている
ので、ハリーのような小さな犬でも簡単に上り下りできます。
階段に手すりがついているのが、人間には有り難かったです。
崖から石が転がり落ちてくる危険のある場所には、このような
網が張られています。
写真の左端は通行禁止です。
この場所だけは、ハリーはリードにつながれて歩きました。
このコースの目玉は、ちょうど中間地点にあるテルス礼拝堂。
その名の通り、ウィリアム・テルを讃えて建てられました。
うっそうと木が繁ってるだけの森の中に、こつ然と姿を現します。
礼拝堂の壁にはウィリアム・テルが悪代官ゲスラーに捕まって
船で連行されている時に、嵐のおかげで大きな岩に飛び移って
脱出している姿が描かれていました。
船の右端には大きな犬も描かれています。凶暴そうな顔を
しているので、おそらく悪代官の犬だったのでしょう。
犬は主人を選べません。テルの犬だったら幸せだったのにね。
テルス礼拝堂からは湖におりられます。
先週まで大雨が降っていたので、水かさが増していたのか
海辺のように波が打ちつけていました。
ハリーは湖の水を飲んだり、前足で波を捕まえようとしたり
して、しばし熱くなった体を冷やしていました。
テルス礼拝堂をあとにして、再び森の道に戻ります。
この日もとても蒸し暑い日でしたが、日陰は涼しくて
気持ちよく歩けました。
野イチゴ(ワイルドベリー)を発見しました。
ひとつ見つけたら、その後は草むらに小さな赤いものがないか
気をつけて歩くようになるので、どんどん見つかるようになります。
味は、甘さ10%、酸っぱさ90%のまさにワイルドな味でした。
でも、香りはイチゴそのものです。
ハリーも野イチゴの味見をしました。
でも、ペロリと飲み込んじゃったから味は分からなかったかも。
もうひとつ、面白いものを発見しました。この緑の葉っぱは、
行者ニンニクです。スイスでは、ベアラウフ (Bärlauch)
と呼ばれています。
自然にこんなに沢山生えているのを見つけた時、
ハリーの主人は小躍りするほど喜んでしまいました。
ニラのような香りがするので、餃子の具に入れると美味しいです。
ハリーは四森州湖からダニのお土産を持ってきてしまいました。
首の周りに3匹、頭の上に2匹もくっついていました。
リギ山では1匹もついてこなかったので、四森州湖の辺りは
特にダニの多い地域なのかもしれません。
ルツェルンに戻ったらすぐに、写真のような「ダニとり器」
を購入してダニをとったあと、傷口を消毒しました。
しかし、当のハリーはダニのことなど気にするわけもなく、
帰りの電車で楽しい思い出に浸りながら眠っていました。

ハリーのスイス犬聞録ルツェルン編、今回はこれでおしまいです。

(2007/5/25)

注:スイスで犬と一緒に登山電車やフェリーに乗る

スイスの公共の乗り物(飛行機を除く)では、体高35センチ以下の犬はかばんに入っていれば無料です。それより大きな犬と、小さいけれどかばんに入っていない犬は、子供料金(大人の半額)を払うことになっています。ハリーはかばんに入るのが大好きなので、山に出かける時はいつもハリーの主人が背負うリュックサックに入って電車やフェリーに乗っています。

小さな犬の飼い主は、かばんを持っていくのは面倒だから子供料金を払ってしまうか、お金を節約するためにやっぱりかばんを持っていこうかと悩むことがあるでしょう。けれども、アルプスの山にハイキングに出かけるときは、登山鉄道(ロープウェイやケーブルカーを含む)やフェリーの運賃はとても高いので、なるべく安くすませたいと思う人は多いはず。

スイスでは犬にも人間同様に全ての公共の乗り物が半額になる割引パスを購入できます。大きな犬の飼い主やかばんを持ち歩くのが面倒な小さな犬の飼い主は、必ずこの割引パスを持っています。

時々、薄手のフェイスタオルを持ち歩き、それに小さな犬をくるんで膝の上に抱っこしながら乗っている人も見かけます。日本の「ふろしき」ならタオルよりもずっと軽くて持ち運びに便利かもしれないとは思うのですが、規則では「かばんに入っている犬のみ無料」となっているので、布にくるまれた犬が本当に無料で乗れるのかは定かではありません。それに、どういうわけかタオルを持ち歩いているのは、白髪の品の良さそうな女性(おそらく御年70歳以上)に多いので、車掌さんもそんなおばあちゃまたちに「タオルにくるんだ犬はダメですよ!」とは言えないだけなのかもしれません。

(2007/5/30)

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