2008年しっぽのおしゃべり

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2008年のおわり

今年はハリーの生活に大きな変化がありました。
来年はもっと大きな変化が待っているかもしれません。
人間の家族が大きな変化に戸惑っていると、
ハリーはいつもこう言います。
「今を生きて、楽しんじゃおう!」
単純な犬が教えてくれる、単純な真実。
ハリーはどこからこのことを習ったのかしら?
やっぱり、神様から?

食事の時間

ハリーは食事は、いつもなかなか終わりません。
ごはんは30秒で食べてしまうけれど、
そのあと30分くらいは空のお皿をなめています。
ごはんの匂いが完全になくなるまで一生懸命なめます。
食べるのと同じくらい、お皿をなめるのは楽しいようです。
食事が終わるといつも、
ピカピカに光るきれいになったお皿が床に残されています。

鏡の中

鏡の中に映っているのが自分自身だと認識できるのは、
人間とサルとイルカとゾウだけだそうです。
確かに、ハリーは鏡の中の犬が自分だとは気づいていません。
それでも、ハリーが真剣に鏡を見つめていることがあります。
ハリーの視線の先には、必ずハリーの主人がいます。
鏡の中の主人と目が合うと、
ハリーは自然にしっぽを振ってしまいます。

どろんこ

ハリーのアジリティクラブがある森は、
黄色や茶色の落ち葉で埋め尽くされました。
ハリーは落ち葉と土の中に鼻をつっこんで、
秋の香りを吸い込みます。
今年の秋は、しとしと雨が降る日が続いたので、
落ち葉は湿っていて、重たくて、そして、どろだらけです。
森を歩いていると、ハリーの顔も足もお腹もどろんこです。
でも、ハリーは全然気にしていません。
どろんこになるのも、犬の楽しみのひとつだから。

秋の香り

ハリーが茂みの中にボールを追いかけていって、
偶然見つけたイチョウの木には、
今年も沢山のぎんなんがなりました。
ハリーの主人がぎんなんを拾っている間、
ハリーは落ち葉や湿った土、ぎんなんの果肉を
クンクン嗅いでまわります。
どれもハリーの大好きな秋の香りです。

ひげ

犬の美容院では、よく犬のひげを切るでしょ。
でも、ネコのひげは切っちゃいけないのに、
どうして犬のひげは切るの?
犬のひげは何のためにあるの?
ひげがあったほうが上手に狭い穴をくぐったり、
暗闇で頭を壁にぶつけないようにできるんじゃないの?
だから、ハリーのひげはネコのひげのように、
いつも長く伸ばしたままです。
犬のひげにも、大切な役目があるかもしれないから....

ひとりぼっちのアヒル

みにくいアヒルの子 は、カモの群れから外れて、
ひとりぼっちでいることが多くなりました。
自分が仲間はずれであることに気づいたのかもしれません。
でも、残念ながら白鳥にもなれませんでした。
アヒルの子の首は、いまだに短いままですから....。
これから、いったいどうするのでしょう。
ずっと、ここにひとりぼっちで暮らすの?
それとも、本当の家族を探して旅に立つの?
気になるね。気になるねえ。

ハリーはお天気が良くなるのをずっと待っていましたが、
空から降ってくる水の粒は増えるばかり。
しかたがないので雨の中を出かけることにしました。
ライン川沿いの遊歩道を歩くだけなら、
大雨の日の散歩もへっちゃらです。
大きなスズカケの葉っぱが自然の屋根を作ってくれているから。
でも、もうすぐスズカケの葉っぱが散り始めます。
そして静かに秋になっていきます。

車2

車では、ハリーはシェルパバッグの中に入る
決まりになっています。(参照:
でも、ヨーロッパの夏は時々とても暑くなります。
長時間、黒いシェルパバッグをバックシートに置いておくと、
中がサウナのようになって大変なことになります。
だからバックシートに夏の強い日差しがあたり始めたら、
ハリーは主人の足下に移動させてもらえます。
フロントシートの床に来ると、
ハリーはクーラーの吹出し口に鼻を向けて、
気持ち良さそうに寝てしまいます。
もちろん、こんな「甘やかし」は夏限定です。

ベリーピッキング

ハリーは黒い森へ遊びに行きました。
ちょうどラズベリーとブルーベリーのシーズンで
森の小道の両脇にベリーがびっしりなっていました。
ハリーの主人がベリーピッキングに夢中になりはじめると
ハリーは必ず横に座ってその様子を見つめます。なぜなら...
...こうしてお利口に座っていれば
ハリーもベリーがもらえることがあるからね。

ハリーのドイツ犬聞録 黒い森編はこちら!

みにくいアヒルの子?

家の前の川岸でカモの赤ちゃんたちが生まれました。
そこで昨年に引き続き今年も川岸警備隊が活動中。
毎朝、ライン川にそって歩いて鳥の様子を見守ります。
あれ?でもちょっとおかしいよ。
カモの群れの中に1匹だけ仲間はずれがいる。
昨日までみんな同じだったはずのに....
ほら、一番左はしに1匹だけ白いのがいる。
君はカモなの?アヒルなの?
それとも、これから首がどんどんのびて白鳥になるの?
気になるね。気になるねえ。

青いボール

ハリーの主人の友達はよくこう言います。
「犬は赤と緑をうまく区別できない」と。
確かにそうかもしれません。
ハリーの一番お気に入りのおもちゃは 赤いボール
でもある日、古い壁の芝生で遊んでいるうちに
茂みの中に飛んで行ったまま出てこなくなってしまいました。
ハリーは目と鼻で一生懸命さがしたのに...
次の日、ハリーは新しい青いボールをもらいました。
これで少しは見つけやすくなったかしら?

くつ2

セラピーのためにお年寄りを訪問するとき、
ハリーはくつをはくことになっています。
お年寄りの皮膚はとても傷つきやすいからです。
でも覚えていますか?
前にハリーがくつをはいて歩けなかったことを...
そこでハリーの主人はフリースジャケットの残り布で
ハリーでも歩ける柔らかいくつを作りました。

最初だけじっと固まって動かないでいたけれど
今度はすぐに普通に歩けるようになりました。
歯をくいしばっているような顔になっちゃったけどね。

おもちゃのお医者さん

時々、ハリーの主人はおもちゃのお医者さんになります。
もげてしまった鼻や耳や足を針と糸で縫いつけます。
目や口や爪は太い糸で刺繍(ししゅう)しなおします。
いつもハリーは不安そうに治療の様子を見つめます。
ケガがきれいに治ったら遊びを再開。
さっきまでのハリーの心配顔はどこへやら?
あまりに激しく遊ぶので
おもちゃのお医者さんがふたたび飛んでくるのは
時間の問題です。

レフト!

左目が不自由になったハリーは新しい訓練を始めました。
ジャンプのあと右側にトンネルなどの面白いものが見えても
「レフト!(左!)」の命令が聞こえたら左に曲がる訓練です。
今はまだ右に見えるものに突進してしまいがちです。
覚えるのにたくさんの時間がかかるかもしれません。
でも一度覚えてしまえばアジリティだけでなく
普段の生活でもきっと役に立つことがあるはず。
ハリーは急いでいないので気長に練習を続けます。

レストラン

盲導犬学校の近くにある森の中の小さなレストランに
セラピードッグのクラスメートとよく一緒に行きます。
25匹の犬が小さなテーブルの下に落ち着くまで
少し時間がかかるけれど、みんなが席についてしまえば
人間の数と同じだけ犬がいるようには見えません。
ハリーはとても小さいので、寝そべっていると
ウェイターさんから踏まれそうになることがあります。
だから座ってウェイターさんの動きをじっと見張ります。

ハリーに見えるもの

びっくり箱の人形のようにピョーンと飛び跳ねて
ハリーはドアの向こうの様子をうかがいます。
窓から見えるのはテキパキ手紙を配達する郵便屋さん、
チョロチョロ茂みの中で動きまわる小鳥、
ノッソノッソ気だるそうに歩くお隣のネコ。
ハリーに見えていないのは満開の美しい桜、
毎日少しずつ緑になっている玄関の植木、
そしてありとあらゆる動かないもの。
「外に出してくれたらもっとよく見えるのに!」

ハリーは網膜剥離で左目が見えなくなりました。右目も症状が出始めています。でも、毎日元気に暮らしています。そして残った右目で嬉しそうに世界を観察し続けています。

ベアラウフ

北風の強い朝、散歩に出かけようと玄関を出ると
ライン川からニラのような香りが漂ってきました。
ハリーもいつもと違うにおいに鼻をクンクン、、、
香りの正体は川の土手にびっしり生えてきた
ベアラウフ(熊ネギ)でした。
行者ニンニクの仲間です。
急斜面にへばりついてベアラウフを摘む主人の姿を
ハリーは土手の上からじっと見守っていました。
「それ食べられるの?もらえるかなあ?」

残念ながらハリーは食べられませんが、興味のある人は
ハリーの主人特製ベアラウフペストの作り方もご覧下さい。

ハンド

ハリーは盲導犬学校でセラピードッグの訓練を始めました。
セラピーの現場では犬は主人の右側を歩くことがあります。
ハリーは「ヒール!」の命令で左側につくよう訓練されました。
けれども右側を歩く訓練はしたことがありません。
そこで「ハンド!」の命令で右側をつく練習をしています。
「ヒール!」で左側にいるときは自信満々なのに
「ハンド!」で右側にくると急に腰が引けてしまいます。
「僕は本当にこっち側を歩いていいの?」
ハリーはちょっと困惑気味。
参照:盲導犬候補の犬、試験に落ちたらどうなるの?

強い犬

ライン川の対岸に大きな犬が住んでいます。
ハリーが朝の散歩をしていると
大きな太い声でワンワン吠えてきます。
けれどもハリーは黙って川の向うを眺めます。
「僕が強い犬だから怖くて吠えているんだね」
ハリーはいつでも強気です。
自分が小さいことにまだ気づいていないから。

新しいクリッカー

ハリーは5歳になりました。
誕生日に新しいクリッカーをもらって大喜びのハリー。
新しいクリッカーが来たということは沢山の訓練と
沢山のご褒美が待っているということだから。
5歳になってもハリーはクリッカーの音が聞こえると
すかさず口の周りをペロリとなめてしまいます。
「僕は今正しいことをしたんだね。だからもらえるね!」

クリッカーが初めての人はクリッカートレーニングのページへ。

ヴァッギスが街にやってきた

2月11日の朝4時、街中の灯りがいっせいに消され
バーゼルのファスナハトが始まりました。
家の中まで振動を伴って響いてくる笛や太鼓の音に
ハリーはしばらくの間しっぽを丸めて怯えていましたが
「ああ、前にもこんなことがあった!」
と思い出したら平気になりました。
パレードではハリーもヴァッギスが来るのを沿道で待ちました。
みんなと一緒なら太鼓の振動も子供の叫び声も気になりません。
家で大きな音と留守番するよりずっといいからね。
ハリーはヴァッギスから可愛らしい花束をもらいました。
犬にとってはちょっと怖くて楽しいファスナハト。
3日3晩続いたお祭り騒ぎは今年も無事に終わりました。

バーゼルのファスナハト(カーニバル)についての詳しい説明は
昨年のハリーのスイス犬聞録ファスナハト編をご覧下さい。

一緒に行きたい

サースフェーへスキーに行ってきました。
去年最後にスキーをしてから9か月が経っていましたが
リュックサックに入っていれば一緒に山に出かけられることを
ハリーはちゃんと覚えていました。
人間がスキーウェアとスキーブーツに着替えているのを見ると
あわてて自分からリュックサックにもぐり込みます。
そしてロープウェイに乗り込むまではずっと
「本当に一緒に行けるかなあ」とソワソワしてしまいます。
ハリーのスイス犬聞録サースフェーのファスナハト編はこちら!

スリッパの番人(番犬)

留守番犬のハリーの仕事はコングの中につまっている
ピーナッツバターやビスケットを取り出すことです。
でも、コングの中が空っぽになってしまった後は
いったい何をしているのでしょう?
答えは...
自分の主人のスリッパの番をしています。
スリッパの脇にぴったり寄り添いながら伏せて
いつ主人が帰ってきてもいいように暖めておきます。
他の家族と一緒に留守番をしているときも
ハリーは自分の主人のスリッパを見張っています。
主人の留守中に他の家族がスリッパに触ろうとすると
「動かさないで!」とちょっと遠慮がちに訴えます。

にっぽんのお正月

ハリーの新年は日本で始まりました。
スイスやニューヨークと違って日本の大晦日には
犬にとってはちょっと怖い花火も音楽隊もありません。
そのかわり美味しい物が次から次に目の前に現れては
お腹の中に消え去っていきました。
何も芸をしないでお腹いっぱいに食べられるなんて
ハリーの犬生ではそうそうあることではありません。
元日は神社までお参りにいってきました。
新しいネズミの年が愛と笑いとチーズビスケットで
溢れた年になりますようにとお願いしてきました。
1週間後、ハリーは成田空港で往路より1キロ分多めの
航空運賃を払ってスイスに帰ってきました。
ハリーの日本犬聞録お正月編はこちら!

ほかの年のおしゃべり:2010年2009年、2008年、2007年2006年2005年2004年2003年

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