オランダ犬聞録 ユトレヒト編
寝台列車の旅
2006年8月30日−9月3日

2006年IMCA国際アジリティ大会に出場するため
オランダはユトレヒトに行ってきました。
今回の移動には寝台特急を利用。
夜寝ている間に移動ができる寝台特急は飛行機よりも便利です。
個室を予約すれば大型犬も子供料金(大人の半額)で同乗できます。
バーゼルを出発したのは夜の10時近く。
長い週末に備えて部屋に通されたら人間はすぐにベッドへ。
ハリーはベッドの下に置かれたシェルパバッグの中でおやすみなさい!
寝台特急はゆっくり走るので寝ていてもあまり振動を感じません。

朝6時半、ユトレヒト到着のちょうど1時間前に
給仕のおじさんがドアをノックして起こしてくれました。
「15分後に朝食を持ってきます。」
とドア越しに言い残して行ってしまいました。
いつもより少し早い朝にハリーは大きなあくびをしていました。
しばらくぼんやりしていたハリーの主人ですが、
すぐ身支度しなくては間に合わないことに気づいて飛び起きました。
部屋の角には小さなバスルームがついていました。
このトイレの隣には狭いシャワーがついてます。
流しの上の鏡の裏にはシャンプー、石けん、歯ブラシ、ひげ剃りなど
ホテルのバスルームと同じようなものが並んでいました。
鏡の横にはちゃんとドライヤーもありました。
ぴったり15分後、さっきの給仕さんが朝食を持ってきました。
メニューはクロワッサンとバゲット、バター、ジャム、ハム、チーズ、
ヨーグルト、シリアル、ミューズリーバー、オレンジジュースと紅茶。
全部食べたらお腹がいっぱいになりました。
ハリーは人間が何を食べているのかじっと観察していました。
しばらくすると、給仕さんがまたまたやってきて、
「お茶のおかわりはいかがですか?」
と聞いてくれましたが断るとお膳を下げてくれました。
この時、窓の外に目をやると風力発電の風車が見えてきました。
ドイツを通り過ぎ、電車はオランダに入ってきたのです。
さあ、ユトレヒトに着いたら観光の始まりです。
ユトレヒトは人口の5人に1人が学生という大学都市です。
運河が流れる風景はアムステルダムに似ていますが
ユトレヒトはアムステルダムよりも清潔で
観光客が少ないため街の中心にもパン屋や魚屋、花屋が建ち並び
オランダ人の日常生活をもっと身近に感じることができます。
ユトレヒトで一番背の高い建物はハリーの後ろに見えるドーム塔。
この街では道が運河に沿って不規則にカーブしているので
1つ道を間違えただけであっという間に迷子になってしまうことがあります。
そんな時は街のどこからでも見えるドーム塔を探して位置を確認します。
街の中心にあるユトレヒト大学本部。
大学は1636年の創設ですがこの建物の中には
1409年に造られた教会の会議室があるそうです。
この日は結婚式が行われていたため中に入ることはできませんでした。
ハリーはユトレヒト大学には門前払いだったというわけです。
中庭に立つのはユトレヒト同盟の立役者ヤン・ファン・ナッソーの像。
そして銅像の足下にあるのは小さな石の置物ではなくハリーです。
いかに大きな銅像であるかが分かります。
IFCS世界大会に出場するため今年の5月にオランダを訪れたとき
色鮮やかな花が咲き乱れる一面のお花畑に感動しました。
あの時、花の下ですくすく育っていた球根が市場に出回っていました。
さすがはオランダ。
チューリップの球根は種類が豊富です。
ユトレヒトを流れる運河の水はとてもきれいです。
週末ということもあって運河でつりをしている人を多く見かけました。
このふたりのおじさんは互いに会話を交わすわけでもなく
パイプをふかしながら魚がかかる瞬間を逃さぬよう
ひたすら水の中に沈む釣り糸の先を眺めていました。
とても静かな時間が流れているのが伝わってきました。
運河は人々の生活に深く根づいているようです。
カヌーの練習をするボーイスカウトのグループにも遭遇しました。
運河沿いに暮らす人々は水辺にテーブルとイスを置いて
コーヒーを飲みながら新聞を読んだりしていました。
土地の不足しているオランダの家は得てして狭いと聞きますが
狭いなりにもみんな楽しむ工夫をしているようです。
運河を散歩中、大きな猫に出会いました。
ニューヨークのアパートでは同じ階に猫が住んでいて
ハリーと廊下でよく遊んでくれましたが
この猫はハリーに興味があるものの遊んではくれませんでした。
後をつけてくるのでハリーがしっぽを振って近づいていったら
シャア!と前足で引っ掻くマネをしてハリーを驚かせていました。
ハリーの腰は完全にひけています。
ユトレヒトはミッフィ(うさこちゃん)の生まれ故郷です。
作者のディック・ブルーナさんは今もユトレヒトに住んでいます。
その影響なのでしょうか。
街には絵本や漫画のキャラクター商品の専門店がいくつかありました。
ショーウィンドウで目立っていたのはタンタンの愛犬「ミリウ」。
日本やアメリカでは「スノーウィ」と呼ばれています。
そう言えばハリーの友達のウェスティ「ゆき」によく似ています。
その奥にはミッフィの記念切手とバッジも売られていました。
今回の旅、最大の発見はこれ。
「Honden Toilet」はオランダ語で「犬のトイレ」。
看板の下は芝生になっていて犬はそこで自由に用を足すことが許され、
しかも飼主はその後を片付けなくて良いのだそうです。
この話しを聞いた時、にわかに信じがたかったのですが
IMCA国際アジリティ大会の会場に到着するとすぐに
赤、黄、青の三色で塗り分けられた周辺地図を渡され
赤い場所では犬は排泄できない、黄色では排泄しても良いが片付ける、
そして青では排泄した後も片付けなくてもよいという説明を受け、
「本当なんだ!」と驚いたのでした。
ハリーのオランダ犬聞録:ユトレヒト編これでおしまいですが、
IMCA/PAWC国際アジリティ大会の報告もお見逃し無く!

(2006/9/8)

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